猿と930

2004年4月8日
 小学校の近くの道にいた。
 母と一緒に歩いていると、後ろで子供たちの騒ぐ声が聞こえる。
 振り返ると、小さなサルが数匹、逃げているところだった。
 その中で一番小さなサルが私たちの近くに来た。
 薄い毛色はまだ生まれたばかりで、幼いようだった。
 私はサルを驚かさないようにゆっくりとしゃがみ、サルに向かってちちち、と言うとサルは私に興味を示したのか、警戒しながらもそっと寄ってきた。
 サルの爪が鋭いので、ちょうど持っていたタオルを母に渡して、サルをそっとくるんでもらった。
 私は近くの家を訪ねて、サルのことを伝えると、母とそう年齢の変わらない女性が出てきて、穏やかに礼を言った。
 母とは知り合いらしい。私のことも小さい頃を知っている様子だった。
 家に上がって欲しいと言われるが、玄関でサルを渡して帰ることにする。
 帰ろうとすると奥からアライグマが出てきて、外に出ようとしていた。
 女性は、捨てられていたのを拾ったのだと言う。
 IDチップの番号が消されていたので、取り直したそうだ。
 玄関を出ると手入れの行き届いた庭では籠のふたを器用に開けて他のサルを逃がそうとしているサルがいる。
 サルは意地悪に笑っていた。

 夜、道を歩いていると、警官たちが古い民家から出てくる様子が見えた。
 なんだろうと見ていると、民家の奥からカバーをかけられた車がゆっくりと出てきた。
 私の位置からは隙間をとおしてからしか見ることができないが、どうも930のようだ。
 エンジンフードが開いている。白と黒のカラーリングと新潟ナンバーが見えた。
 噂には聞いていたが、新潟のポルシェパトカーがこんなところにあるとは。
 デジカメで写真を撮ろうとするが、近くで警備をしていた警官に止められる。

 I社のH事業所にいた。
 中はまるで休日の丸ビルオフィスのようだった。
 私は19階からエレベータに一人で乗ったが、少しの不安を感じた。
 1階、2階と下がるうちにみるみるエレベータの下降は加速し、一気に下降して停止した。
 やはり故障している。しばらく外には出られないだろう。

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