森の中

2004年3月27日
 森の中を歩いていた。
 私はこの近くに住む人たちに何かをしてあげたらしく、感謝されたあとだった。

 ふと、ある場所へ入り込んでしまった。
 先ほどの人たちが私を敬意をもった目で見ているのが背中で感じられた。
 それは20センチくらいの幅で格子状にまっすぐな棒で作られた部屋のようだった。
 子供の作る秘密基地のようだった。
 壁も天井も縦にほぼ等間隔に立っている棒へ、アミダくじのように横に棒が通って格子状になっている。
 広さは5メートル四方、高さは2メートルくらいだろうか。

 その棒には新鮮な緑がからみつき、まぶしい太陽の光をたえだえに通していた。
 私はまっすぐに進みたかった。
 まっすぐへ進むには、正面の壁を突破しなければならないが、ちょうど右端の方にかなり地面すれすれにあいた場所がある。そこをくぐらなければいけないようだ。
 私は横を見た。
 地面から30センチほどの高さに斜めにとおった棒がある。
 私はそこにしゃがみ、棒の裏に手を回した。そこで冷たい固さを感じて、初めて棒が金属であることに気がついた。
 縦棒と横棒の接点あたりの裏側に手を回すと、ボルトで止められていることがわかった。
 私は器用に手だけでそれを外した。
 これで服を大して汚さずに出られる。

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