結婚式とテロリスト

2004年1月18日
 リストランテにいた。
 よく育った緑が、建物に溶け込んでいる様子が室内からでもわかる。
 私はチューブトップのウエストが強調された白いドレスを着て、外を見ていた。
 見学に来ただけのつもりが、とんとん拍子で式を挙げることになってしまった。
 どうせだから入籍も今日済ましてしまおう。
 会社や役所など、事前の報告が必要なところは多分なかっただろうか。
 苗字が変わると確定申告が面倒だな・・・。
 そう考えながら、外の景色を眺めていた。

−−−
 「スカイライン」と呼ばれる有料道路の料金所を通った。
 私はポルシェを運転していて、クラッチを痛めないように気を使ってアクセルをあけるようにしていた。
 料金を支払い、目的の場所へと上り坂を登っていく。
 約束していた友人の実家に一人で向かっていた。
 山の中腹にある駐車場にクルマを停め、バスに乗って商店街へと向かった。
 友人に教わったはずなのに、なぜか実家の場所を思い出せない。いつもならPDAに地図の画像を入れておくはずなのに、今日はない。
 そうか、友達が紙にメモしたのだっけ。
 一番近いお店に入って、場所を聞くことにした。
 お店は入り口には汚れたシーズーがいて、目をむいてこちらを見ていた。障子の向こうの部屋に向かって声をかけると、障子があいて、奥の部屋が見えた。私より少し年上の女性とその両親らしき老人がくつろいでいた。女性がでてきて、どてらをひっかけながら、私の目的の場所まで連れて行ってくれると言う。
 目的の場所は一番奥にあった。
 そういえば友人もそう言っていた。
 用事が済むと、私は電車に乗って東京へ戻った。

 姉と約束したスーパーへ向かった。
 これからここであることをしなくてはいけない。
 大騒ぎになるだろう。
 つかまらないように、練りに練った計画と、状況を判断して素早く行動しないといけない。頭の中で何度もシミュレーションを行う。
 成功すればこの店の悪事が1つ、世に公開されることになる。

 姉が来る前にざっと下見をすましておく。
 ふと、背の高いやせ細った男が付いてきていることに気が付いた。
 約束の時間になっても姉はまだ来ない。
 携帯から電話をすると、30分ほど遅れると言う。
 一人で始めてしまおうかと言うと、それは危険だからやめておこうと言う。
 日を改めて決行することになった。

 家に戻り、飲み物を飲みながら、長野に行かなくてはいけなかったことを思い出す。
 クルマを取りに行かなくてはいけない。
 電車で行くのであれば、ラッシュが始まる前には家を出なくては。
 時計を見ると、もう16時を過ぎていた。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

まだテーマがありません

最新のコメント

この日記について

日記内を検索