Sさん

2003年9月28日
 Sさん(男性)の部屋にいた。
 最初は会社の、研究所の部屋なのかと思っていた。
 次第にSさんの生活している部屋だとわかった。
 私は裸なのか、何かを着ているのか、まだわからないでいた。

 軽く咳をした。
  −何か飲む?
 Sさんが赤ワインを持ってきて、封を切り、コルクを抜いた。
 グラスに注がれた赤ワインはきれいな透明な赤色をしていた。
 一口だけ、飲んでみた。
 色を見たときから思っていたけどやっぱり若い。えぐさが全くない。
 Sさんは失敗した、という風にまだ若かったね、と言った。
 私はえぐさがなくてこれはいいと思うよ、と答えた。

 Sさんとはまだ何もない。これから何かある。予感がしている。
  −Bと別れてよかった。
 そう、思っていた。
 やっぱりこの人と付き合うんだと。
 そんな幸せな気持ちのままで目が覚めた。

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